助産師
助産師
富山県立中央病院
MFICU
<看護職になって通算>4年目(R3)
<現所属>2年目(R3)
木戸 沙那
助産師を目指したきっかけは何ですか?
14歳の挑戦で、産婦人科病棟で看護体験をしました。入院している妊婦さんと話したり、生まれて間もない新生児を抱っこしたり、沐浴見学を体験しました。助産師のみなさんが生き生きと働いている姿を見て、女性と赤ちゃんに関わる仕事がしたいと思い、助産師を志しました。5年一貫校に進学し、母性看護を学ぶ中で助産師は出産のサポートだけでなく、女性のライフサイクルにおける課題にも着目していく必要があることを学び、助産師という職業により魅力を感じました。
実際に助産師になってみてどうですか?
10か月間お腹の中で大切に育てられた赤ちゃんが、生まれてくる瞬間に立ち会った時の感動や喜びは何にも代えがたいものだと思います。しかし、全ての妊産婦さんが喜ばしい妊娠・出産を経験できる訳ではありません。臨床に出て、流産・死産やハイリスク妊娠を経て出産される方が多いことを目の当たりにし、「出産=幸せで喜ばしい瞬間」だけではないことを痛感しました。思い描いていた助産師という職業と現実にギャップを感じ、自分が助産師に向いているのか悩み、葛藤する時もありました。しかし、女性と赤ちゃんに関わる中で改めて助産師という職業にやりがいを感じ、今では心から助産師になって良かったと思っています。
助産師のやりがいや難しさを教えてください。
助産師の仕事と聞いて第一に思い浮かぶのが「出産のサポート」だと思いますが、妊娠中から出産後、育児期まで継続して母親と赤ちゃん、家族をサポートする役割があります。現在は、未婚や経済的困窮など社会的にハイリスクな妊婦さんも多く、支援の調整が難しいと感じることも多いです。妊娠中の保健相談では、コミュニケーションの中から個々に抱えている問題や課題を抽出し、必要な支援について地域と連携しながら、安心安全に妊娠・出産・育児ができるように調整しています。妊産婦さんが元気な赤ちゃんを出産し、笑顔で退院される姿を見た時は「頑張ってよかった」と達成感を得ることができ、とてもやりがいを感じます。
仕事で大切にしていることはどのような事ですか?
患者さんと接するときは笑顔、親切心を忘れないよう心がけています。私が勤務しているMFICU(母体胎児集中治療室)は、切迫早産や双胎妊娠、妊娠高血圧症候群などのハイリスク妊産婦さんが入院する病棟です。様々な病状の方が入院しており、妊婦さん個人が抱えている思いや悩みに寄り添えるようコミュニケーションを大切にしています。また、自分の興味のある分野について学びを深めるため、研修会に参加して知識を身につけ、自分の強みとできるよう努力しています。
休日の過ごし方やリフレッシュ方法を教えてください。
休日はカフェで読書をしたり、音楽を聴いたりして過ごしています。また、ボクシングやヨガなど体を動かしてリフレッシュしています。
これから助産師を目指す方へのメッセージをお願いします。
出産に立ち会うことは、赤ちゃんが生まれてくる喜びと同時に大きな責任もありますが、助産師は、その神秘的で尊い瞬間に立ち会うことのできる素晴らしい職業です。また、「出産のサポート」だけでなく、女性と赤ちゃんの人生に長く・深く関わり、思春期の性教育や不妊相談、更年期症状の支援等、様々な分野で活躍することができます。「助産師になりたい」という強い気持ちを持っている方なら、たとえめげそうになることがあっても、自分が助産師を志したきっかけを思い出して努力し続けることができる思います。私たちと一緒に助産師として頑張りましょう!!
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富山県立中央病院は、富山県の周産期医療の第三次病院としての役割を担っています。当院の母子医療センターは、平成8年10月に総合周産期母子医療センターとして認定を受けました。このセンターは、MFICU、NICUが併設され、合併症妊娠、重症妊娠高血圧症候群、多胎、切迫早産等のハイリスク妊娠や新生児に対する高度な周産期医療を行うことができる体制を確保しています。
助産師外来や院内助産を開設しており、助産師が医師と協働しながら自律して母子を支援しています。